エスプレッソとは何か?
皆さん、こんにちは!
西根です。
【エスプレッソ】って言葉、ご存知ですよね!
缶コーヒーとかでも使われる言葉ですし、
【普通のコーヒーより苦いアイツ】という印象が普通なのかなと思います。
実はエスプレッソって、普通のコーヒーとは全然違う作られ方なんです。
コーヒーを趣味にすると必ず通る道になります。笑
本日は、バリスタとしての視点から
エスプレッソとは何か?についてお話します!
抽出方法
ドリップコーヒーとは、もはや違う飲み物かと思うくらい違います。
「粉にお湯を通す」と言う原理は同じですが。笑
抽出温度
ドリップコーヒーでは85度~90度くらいが最適な抽出温度ですが、
エスプレッソでは90度~95度で抽出する方法が一般的です。
高い温度で抽出を行うと粉への浸透が早く、風味・味を引き出します。
高すぎると焦げ臭・渋みが出てしまい、低いと逆にコーヒーの旨みを引き出せません。
抽出時間
「エスプレッソ」の語源になる部分です。
espressoはイタリア語なんですが、英語に直すとexpressになります。
「エクスプレス」なら馴染みありますよね!急行電車とかと同じです。
ドリップコーヒーが抽出に2分~3分ほどかかるのに対し、
エスプレッソは20秒~30秒という短い時間で抽出を行います。
注文を受けてから1分以内に、コーヒー豆を液体にして提供する。
それがエスプレッソに求められる提供時間です。
抽出圧力
エスプレッソは専用のエスプレッソマシンを使って、
粉に対して9気圧という高圧力をかけて抽出します。
通常のドリップコーヒーでは注ぐ際にかかる圧力は1気圧ですね。
高い圧力をかけることで、コーヒーが持つ旨み成分をしぼりだします。
これ以上高圧力だと焦げ臭・渋みが出てしまい、
圧力が弱いと成分を引き出しきれません。
抽出量
カフェで安いからと思ってエスプレッソを注文し、
ちっさ!何これ!と思った方、少なからずいらっしゃるのではないでしょうか。笑
上記の抽出方法で、エスプレッソはコーヒーの持つ旨み成分を凝縮して抽出します。
エスプレッソは20ml~30mlで成分を抽出しきってしまいます。
それ以降はただ薄いコーヒーが出てくるだけになってしまうため、あのような小さなカップに入って出てくるのです。
エスプレッソに求められる4つの「M」
美味しいエスプレッソを抽出するために重要な4つのポイントがあります。
イタリア語で全てMを頭文字にしているため「quattro M(クワトロエンメ)」と呼ばれています。
ブレンド
イタリア語では「Miscera」。
コーヒー豆をいかに美味しい条件でブレンド・配合するかというポイントです。
元祖イタリアのエスプレッソはアラビカ種・ロブスタ種を含めた5種類以上の豆をブレンドする、と言うのがルール、と言うものがあります(あくまで元祖は)。
更にローストはミディアムロースト~フルシティローストを使う、と言うような条件もあったりします。
元祖イタリアのエスプレッソの味を守るために作られているルールですね。
メッシュ(粉の挽き目)
イタリア語で「Macinato」。
エスプレッソでは濃い成分を引き出すために、お湯にあたる面積を増やす=粉を細かく挽く必要があります。
全ての粉が均一な大きさで、エスプレッソとして極細に豆を挽くことが大切になっています。
上記の抽出量、抽出時間を目安にして調整を行います。
マシン
イタリア語で「Macchina」。
エスプレッソは上記のような高圧力、一定温度で抽出を行うために専用のエスプレッソマシンを必要とします。
手で圧力が調整できるマニュアルのマシンから、ボタンを押すだけで抽出まで行ってくれるフルオートのマシンが存在します。
一般的にバリスタが使用するマシンは、セミオートと呼ばれるマシンになります。
性能の向上さえありますが、基本的な原理・仕組みは発明された時から変わっていません。
更にエスプレッソマシンと同じくらい重要なのがグラインダー。
エスプレッソに求められるコーヒー粉は非常に細かく、均一性も求められます。
更にカフェではスピードが要求されるため、使い勝手も良くメンテナンス性も高いグラインダーが必要になるのです。
どうしても実際に抽出を行うのはエスプレッソマシンなために軽視されがちですが、人によってはエスプレッソマシン以上に大切だと考えているバリスタもいます。
バリスタ
イタリア語では「Mano」。
最後は人です。抽出・マシンの調整技術(メンテナンスとしてもう1つのMに数えられることもあります)・店内の清潔維持・接客等も含まれる、バリスタの技術になります。
勿論人がいなければカフェは成り立たないのですが、こうしてみてみるとエスプレッソが提供されるのに重要な項目の中で、バリスタが占める割合は4分の1なのです。
エスプレッソとは
普通のコーヒーとはかなり違うものだとお分かりいただけましたでしょうか。
生まれた文化背景や歴史などもあり、また国ごとに違う進化を遂げて今のエスプレッソが完成しています。
とてつもなく苦いイメージを持たれがちですが、実はそんなこともありません。
エスプレッソの楽しみ方なんかも、またお伝えできたらと思います。
エスプレッソの飲み方!カフェでの頼み方・飲み方をバリスタが伝授します。
エスプレッソの飲み方②!アレンジコーヒーとは?カプチーノ・カフェラテの違いなど。
本記事ではひとまずこんなところで。
ご覧いただき、ありがとうございました!
西根